編成 Fl Ob Cl Hr Bn
難易度 4
作曲者が音楽大学在学中の19歳の時に書かれた
木管五重奏によるソナタ。
シンフォニーを意識した伝統的な手法による
大規模でエネルギッシュな4楽章形式の
作品である。
厳格で定石通りの伝統的な形式をあえて
取り入れ、その中で若々しい機知で以って
戯れている様子から「アイロニー」の名がついた。
この作品によって、作曲者は卒業演奏会出演、
首席卒業となる。
第一楽章 はソナタ形式で、
第一主題は循環動機的な役割で全楽章を通じて
時折現れる。
第二楽章は「4本対オーボエ」の図式の緩徐楽章で、
中間のオーボエの技巧的なソロが前後のハーモニックな
音楽と対比を成す。
第三楽章 はコミカルなスケルツォ的性格を持つ7拍子の音楽。
第四楽章はビートのはっきりした軽快な3部形式で、
後半Codaに入ってからは各楽章の主題が様々な楽想となって
流動的に流れ、最後は半音階のうねりとなり豪快に締めくくられる。
試聴 - 第一楽章より
演奏 スウェディッシュ・チェンバー・ウィンズ